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個人事業主必見!自営業で廃業・もしくは会社員から新規開業するときの失業保険はどうなる?

個人事業主必見!自営業で廃業・もしくは会社員から新規開業するときの失業保険はどうなる?

会社員が退職するとき、生活の保護や転職活動に専念できるように国による失業保険の給付が用意されています。

しかし、自営業者が廃業した場合は、会社員と同じように受給できるのでしょうか。

今回は、自営業で廃業した場合は失業保険がもらえるのかどうかをまとめました。また、会社員から個人事業主として独立する場合についても解説していきます。

そもそも失業保険とは

失業保険は、その名の通り失業したときに国から支給される手当のことです。

正式には社会保険制度のひとつである雇用保険における「基本手当」に該当します。

失業保険は、次の就職先が見つかるまでの間、一定期間に渡って受け取ることができます。

給付額は年齢や前職の1日あたりの平均賃金によって変動します。

上限は決まっていますが、日額平均給与の50〜80%×受給日数分が支給されます。下限も決められており、最低でも2,059円が支払われます。

受給期間は基本的に離職後から1年間で、その間で90日〜360日分(所定給付期間)を受け取ることができます。

所定給付期間は年齢や被保険者期間、退職理由などによって変動します。

受給期間と所定給付期間は同じようで異なるものなので、意味をしっかりと理解しておくのも大切です。

なお、失業保険は失業したら誰でももらえるものではなく、雇用保険の元被保険者でなければ受け取ることができません

失業保険の受給手続きをカンタンに解説

失業保険を受け取るためには、定められた条件をクリアした上でさまざまな手続きが必要です。

ここでは失業保険の受給資格と、受け取るまでの流れを簡単に解説します。

失業保険の受給資格

失業保険を受給するための資格は、大きく3つが挙げられます。

  • 失業していること
  • 離職前の2年で雇用保険の被保険者期間が合計1年以上あること
  • ハローワークを通して求職活動を行っていること

失業保険支給までの流れ

失業保険を受け取るまでの流れは、下記の通りです。

  • 離職前の在職中に会社へ離職票の発行と雇用保険被保険者証の有無を確認
  • 退職後、ハローワークで失業保険・求職の手続きを行う
  • 1週間の待機期間。アルバイトなどの労働をせずに過ごす
  • ハローワークで開催される「雇用保険受給説明会」に参加して受給資格が決定
  • 4週間に一度程度ハローワークへ行く(失業認定日)
  • 失業認定日の1週間後に失業保険が給付される(その後も同様)

離職してから離職票などの準備をすると、支給までの期間が長くなってしまうため、離職前から動いておくことをおすすめします。

注意

自己都合で退職した場合は給付制限がかかり、2ヶ月間は失業保険が支給されないので注意が必要です。

個人事業主が廃業した場合の失業保険はもらえるのか

個人事業主が廃業や失業をしてしまった場合、失業保険は支給されるのでしょうか?

答えは、Noです。

失業保険は雇用保険の基本手当です。そもそも雇用保険とは、雇用された労働者の生活をサポートするための保険制度です。

個人事業主は雇う側であり、本人は雇用保険に加入することができません

そのため、仕事を失ったとしても失業保険の適用外となります。

ただ、個人事業主だとしても失業保険が支給される例外もあります。

個人事業主が失業保険をもらえるケース

さまざまなプロジェクトに携わる個人事業主の場合、失業保険支給の対象となる可能性があります。

それは、企業と雇用契約を結び、雇用保険に加入している場合です。

雇用保険は、週に20時間以上の労働時間がある従業員に対して加入の義務が発生します。個人事業主でも、その企業の仕事に20時間以上の労働時間があるのなら、雇用保険に加入しなければなりません。

このとき雇用保険に加入した場合は、失業保険支給の対象となります。

しかし、失業した際に個人事業主として他の事業を行っていた場合、失業保険は支給されません。

個人事業主が廃業した場合の再就職手当とは

失業保険を受け取りながら就職が決まった場合、再就職手当という給付金が支給されます。

失業保険同様、雇用保険の被保険者が支給の対象となります。

個人事業主は、原則雇用保険に加入しないため、廃業して就職した場合なども含めて再就職手当は適用外です。

しかし、別会社の仕事に携わって雇用保険に加入している場合は別です。

被保険者として一定期間の実績があり、失業と共に個人事業主も完全に廃業して別企業へ就職した場合、再就職手当の支給対象となる可能性があります。

それでは逆に、個人事業主になろうとしている人の場合はどうでしょうか?

会社員から独立して開業準備中の場合

雇用保険に加入していた会社員から個人事業主として独立しようとしている場合、条件をクリアすれば失業保険を受けることができます。

ただし、いくつかの点に注意しなければなりません。

最も気をつけなければならないのは、開業届を提出するタイミングです。

退職後にハローワークで失業保険の手続きをしたあと、1週間の待機期間があります。この間は無職でいなければなりません。

そのため、待機期間中もしくはその前に開業届を提出してしまうと失業保険の支給対象ではなくなります。

注意

退職直後から事業を始めたとしても、開業届を意図的に提出せず、失業保険が支給されてから提出することも可能です。 しかし、このやり方は違法です。不正受給とみなされて逆に多額の罰金となるのでやめましょう。


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まとめ

まとめ

個人事業主が失業保険をもらえるのは、雇用保険に加入していた実績があり、失業と共に自分の事業も完全に廃業とした場合です。

会社員から個人事業主として独立する場合は、通常通りの手続きを踏まえれば支給されますが、開業届を提出するタイミングによっては支給のタイミングを逃してしまうので要注意です。

失業保険や再就職手当はすぐに支給されるわけではありません。

廃業や退職時にはしっかりと貯蓄をし、安心して生活を送るための準備をしておくことも大切です。

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