フランチャイズビジネスで大きく稼ごうと思った場合に多くのビジネスオーナーが選択するのが、「多店舗展開」です。
すでに加盟しているフランチャイズで店舗を増やす形はもちろん、複数のフランチャイズに加盟して多店舗展開するケースもあります。
この記事では、複数のフランチャイズに加盟しての多店舗展開について紹介していきます。
複数のフランチャイズへの加盟が可能なのかどうかという点についてはもちろん、多店舗展開のメリットやデメリットなど詳しく解説していくので、ぜひ参考にしてみてください。
複数のフランチャイズに加盟することはできる?
複数のフランチャイズに加盟して多店舗展開する上で把握しておきたいのが、複数のフランチャイズへの加盟が可能なケースと不可能なケースについてです。
異なるフランチャイズの加盟が可能になりやすいケースと断られてしまいやすいケースについて、それぞれ解説していきます。
複数業種なら可能なケースが多い
複数のフランチャイズへの加盟は、異なる業種であれば容認されるケースが多い傾向にあります。
例えば、飲食業界のフランチャイズに加盟している状態でコンビニ業界のフランチャイズに加盟する場合であれば、競合他社のフランチャイズに加盟するわけではないのでトラブルになることはありません。
ただ、
- 問題がないか
- どの業種まで容認してもらえるか
などはそれぞれのフランチャイズによって異なるので、事前に確認しておく必要があります。
同業種の異なるフランチャイズへの加盟は拒否されるケースが多い
複数業種なら許容されるケースが多い複数フランチャイズへの加盟ですが、同業種で異なるフランチャイズに加盟する場合は拒否されることが多いため注意しなくてはいけません。
例えば、コンビニのフランチャイズに加盟して店舗を出店している状態で、新たに別のコンビニのフランチャイズに加盟する事例などが該当します。 新たに加盟するフランチャイズが同業種の場合、競合他社のフランチャイズに加盟することになるのでどうしても断られやすくなります。
近い場所に店舗を出店されてしまうと売上に影響する可能性がある上に、同業だとどうしてもノウハウが流出しやすくなるため断られることが多くなります。
この場合は、複数のフランチャイズに加盟するのではなく、同じフランチャイズで多店舗展開を検討することをおすすめします。
複数のフランチャイズに加盟して多店舗経営するメリット
複数のフランチャイズへの加盟は異なる業種であれば可能なケースが多いと解説してきましたが、多店舗経営のメリットはどういったところにあるのでしょうか?
複数のフランチャイズに加盟して多店舗経営する主なメリットとしては、次の2点があげられます。
- より多くの売上が見込めるようになる
- リスクを分散できる
それぞれのメリットについて解説していきます。
より多くの売上が見込めるようになる
一店舗目の評判が非常に高く、連日大勢のお客さんが来店する店舗だとしても、お店のキャパシティ以上の売上を見込むことはできません。
単価を上げたり回転数を高めることである程度の売上の向上は見込めますが、そういった対策にも限界があります。
一方、複数のフランチャイズに加盟して多店舗展開に取り組んだ場合、店舗が増えれば増えるほど売上が向上する可能性も高くなります。
売上を数倍にするなどビジネスを大きく拡大したい場合、多店舗展開の検討は必要不可欠です。
リスクを分散できる
個人事業主は会社員のように安定しているわけではありません。
いつ大きく収入が下がってしまうかわからないため、リスクの分散が必須になります。
複数のフランチャイズに加盟しての多店舗展開は、そのリスクの分散にうってつけです。
2020年以降新型コロナウイルスの影響によって飲食業界や宿泊業界は大打撃を受けてしまいましたが、複数の業界でビジネスをおこなっていれば、こういった事態にも対処できるようになります。
複数のフランチャイズに加盟して多店舗経営するデメリット
売上アップやリスクの分散などビジネスに取り組む上で魅力的なメリットがある複数フランチャイズへの加盟ですが、いくつかデメリットもあるため注意しなくてはいけません。
複数のフランチャイズに加盟して多店舗経営する上での主なデメリットとして、次の3点があげられます。
- 店舗が増えるため経費がかさむ
- スタッフを雇う必要がある
- トラブルに発展する可能性がある
それぞれのデメリットについて解説していきます。
店舗が増えるため経費がかさむ
店舗が増えると売上も増えますが、その分経費もかさむようになります。
店舗の賃料、光熱費、人件費など、店舗が多くなればなるほど経費も増えるので、これまで以上に収支の管理や資金繰りの重要度が増します。
スタッフを雇う必要がある
多店舗展開に取り組むとなると事業主だけで店舗の運営をまかなえなくなるため、スタッフを雇う必要が出てきます。
小規模な店舗を一店舗だけ経営する場合であれば事業主だけでも店舗を運営できますが、店舗が複数ある場合そうはいきません。
それぞれの店舗を滞りなく運営しなくてはならないため、一店舗あたり2~3人程度の人員が必要になります。
規模の大きな店舗であればさらに多くのスタッフが必要になるでしょう。
スタッフを雇うとなると教育やシフト管理が必要になりますし、円滑な人間関係を保つための対応も必要になります。
フランチャイズビジネスではスタッフの教育などに関するノウハウも提供してもらえるので、そのノウハウを参考にしながら店舗の運営に取り組むようにしましょう。
トラブルに発展する可能性がある
複数のフランチャイズへの加盟は思わぬトラブルに発展する可能性もあるので注意しなくてはいけません。
同業種のフランチャイズに加盟する場合はもちろん、フランチャイズによっては、異なる業種のフランチャイズであっても加盟が禁止されている可能性があります。
その規約をよく確認せずに別のフランチャイズに加盟してしまうと、契約違反として元々加盟しているフランチャイズに契約を切られてしまいかねません。
そうならないためにも、別のフランチャイズに加盟する際は、必ず契約内容をチェックして問題ないことを確認した上で加盟するようにしてください。
多店舗経営に向いているフランチャイズ
実際に多店舗経営に取り組む場合、多店舗経営に向いている業種で取り組む方が成功しやすくなります。
多店舗経営に向いている主なフランチャイズとしてあげられるのは、以下の4業種です。
- 飲食
- コンビニ
- コインランドリー
- コインパーキング
それぞれの業種がなぜ多店舗経営に向いているのかについて解説していきます。
飲食
飲食のフランチャイズには大手やフランチャイズ企業として歴史が長い企業が多く、高度なノウハウを有している企業が多いため、多店舗展開にうってつけです。
ノウハウの質が高いと従業員の教育をスムーズにおこなえますし、スタッフ一人ひとりのレベルも高くなるので、事業主が店舗に常駐している必要がなくなり、スタッフのみで店舗を回せるようになります。
希望の業種から
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コンビニ
コンビニも、飲食と同じくスタッフのみで店舗を運営しやすい業界です。
最近は外国人を雇う体制が整ってきていることもあって人手不足の問題も解消されてきており、マニュアルも整っているのでスタッフのみでも十分店舗を回すことができます。
業務内容が専門的ではない点も、コンビニが多店舗展開に向いている理由の一つです。
実際、経営だけに集中し、店頭には立つことはほとんどないというオーナーもたくさんいます。
コインランドリー
コインランドリーは、今注目されている業界の一つです。
布団を丸洗いできるコインランドリーなどニュータイプの店舗が登場し、利用者が急増しています。
コインランドリーは機械さえ導入してしまえば無人でも店舗を運営できるので、多店舗展開にうってつけです。
機器の導入にお金がかかるというデメリットはありますが、人件費など余計な経費が発生しないので利益率も高くなっています。
コインパーキング
コインパーキングも無人で運営できる代表的なビジネスです。
それなりの広さの土地を用意する必要があるため初期投資の額は大きくなりますが、最も手のかからない業態と言っても過言ではありません。
駐車場へのニーズが高い場所にパーキングを用意できるかによって収益率が大きく異なりますが、不労所得に近い形で収益を確保できる点は事業主にとって非常に魅力的です。
まとめ
複数のフランチャイズに加盟しての多店舗経営について紹介してきました。
多店舗経営は店舗が多くなる分経費もかさみますし、人を雇う必要も出てきます。
内容をよく確認した上で別のフランチャイズに加盟しないと契約違反等のトラブルに発展する可能性もあるため注意しなくてはいけません。
ただ、大きく稼ぎたいのであれば多店舗経営は避けて通れません。
飲食やコンビニなど多店舗展開しやすい業種も多いので、ぜひ挑戦してみてください。